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新型ウィルスが出来るまで。。

前回の続きで、ウィルスの中心にある核酸。DNAとRNAの違いも押えておきます。

DNAはデオキシリボ核酸(Deoxyribo NucleicAcid)のことで、真核生物(細胞核を持っている生物)は核の中に、原核生物(細胞核をもっていない生物)では性染色体とプラスミドの部分になります。ウィルスはコアの部分です。

デオキシリボース(酸素が2つある五角形の糖 元のリボースは酸素3つ)、リン酸に、アデニン(A)・チミン(T)・グアニン(G)・シトシン(C)の4つの塩基が手を出して出来ているヌクレオチドを2本繋いだ二重螺旋構造をしています。(ワシントンとクリックが理論を考えて、メルセソンとスタールが証明)

二重螺旋をつなぐとき「アデニン(A)とチミン(T)」「グアニン(G)とシトシン(C)」が必ずセットで結合しています。このセットを塩基対(base pair)といって、ヒトのの場合、塩基対は約30億個あります。塩基の並びは「塩基配列(base sequence)」といい、これが子孫に伝えていく生命の設計図(遺伝情報)になるのです。 染色体と同じように見えますが、染色体はヒストンという核タンパク質にDNAが巻きついたコンパクトなものです。

一方、DNAの中に記録された遺伝情報を取り出して、実際に体の中で働くお膳立てをするのがRNA(リボ核酸 ribonucleic acid)です。リボースという糖が使われていて、DNAのデオキシリボースより酸素原子が1つ多くなっています。(デ オキシ でリボースから酸素1個抜いたよってことか。。。)

RNAも四つの「塩基」と呼ばれる物質で構成されていますが、RNAは一本の鎖です。アデニン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)まではDNAと同じですが、チミンの場所にはウラシル(U)が入ります。情報をコピーをするときには、DNAのチミン(T)に対してはアデニン(A)、アデニンに対してはウラシル(U)がくっつきます。(シトシンとグアニンは一緒)。

RNAには、DNAという元の設計図から情報を写し取り、それをたんぱく質を作る器官に運ぶ、「メッセンジャーRNA(mRNA)」、メッセンジャーRNAに写された情報を元に、対応するアミノ酸を運ぶ「トランスファーRNA(tRNA)」、運ばれてきたアミノ酸を並べてつなげる工場で働く「リボゾームRNA(rRNA)」の三種類があります。

簡単に言うと、DNAが図面でRNAが大工さんみたいなもんかな?

ウィルスだけは乗っ取ったor感染した細胞を使ってたんぱく質を造るだけでなく、DNAかRNAのどちらかしか持っていませんから、RNAしか持っていないウィルスは遺伝子情報としてもRNAを使っています。RNAの研究が進むにつれてDNAには無い働きを担っていることが解ってきているようです。

さて、インフルエンザウィルスにはA型、B型、C型とあり、A型が一番変化しやすく、亜種も沢山あります。今、流行しているインフルエンザは日本ではソ連型と呼ばれているH1N1型の亜種だそうです。

ニュースでも、簡易検査がA型陽性と判明すると、遺伝子検査で新型か検査すると伝えられていますが、それだけ似ているウィルスが沢山あるので、すぐに判断出来ないのでしょう。

20世紀初頭にパンデミックを起こしたスペイン風邪もこのA型の仲間です。A型には他に、香港型と呼ばれるH3N2、高病原性と言われる鳥インフルエンザのN5H1などがあります。とっても変異しやすい奴らみたいです。

新しいインフルエンザウィルスはどこから来るのでしょうか???

インフルエンザウィルスの遺伝子は8つの分節(セグメント)に分かれていて、感染した細胞内で遺伝子が読み取られて、新しいウィルスに必要な構造タンパクが合成され、ウィルスの遺伝子も一緒に複製されて増殖します。

この時、インフルエンザウィルスは「自分が持ち込んだ遺伝子」をしっかり識別して持ち出しません。チャランポラン・・・。

そのため、もし、2つのインフルエンザウィルスに同時に感染していた場合には、新しく作られるウィルスの中にある遺伝子の組み合わせは、2つのウィルスの遺伝子のランダムな組み合わせになってしまうのです。

鳥のインフルエンザはヒトには直接感染しませんが、ブタは鳥のインフルエンザにもヒトのインフルエンザにも感染してしまいます。ブタさんの中でのトリとヒトが出会う。。。新しいインフルエンザはこんな出会いで生まれるのでした。

またまた長くなったので次回は感染パーティのコトを。。。

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