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2010年8月

FDAとホメオパシー

何気なく、"FDA Warning" とか "WHO Warning"とかで検索してみたら、いろんな記事がヒットしたのですが、ちょっとびっくりするような記事が出てきたので紹介。

嗅覚喪失という副作用のあるホメオパシーレメディに対してFDAが警告・消費者に使用停止と破棄を勧告」。えーん。。。怖すぎるよ。

その記事のコメント欄にあったブログも怖かったので紹介。「ホメオパシーと亜鉛」、嗅覚障害に味覚異常。。。希釈して元の成分が入っていないハズのホメオパシー関連商品とはもう言えないレベルなのではないかと・・・。成分分析の公開って重要ですね。

ホメオパシー認められぬ、学術会議が談話

ホメオパシー認められぬ、学術会議が会長談話」という記事が出ました。日本学術会議というのは、約84万人の科学者の代表として選ばれた210人の会員と、約2千人の連携会員からなる日本の科学の頂点の方達で構成されていて、こういった特定の事柄について談話を出すのは異例です。(談話の全文

医師会も「日本医師会・医学会も学術会議に賛同」し、他にも、日本歯科医師会、日本歯科医学会、日本獣医師会、 日本獣医学会、日本薬理学会も同調のようです。

学術会議の談話については朝日新聞の記事が詳しく、ホメオパシーは「荒唐無稽」 学術会議が全面否定談話の中に「通常医療から患者を遠ざける懸念があるとして、一般に広まる前に、医療現場から排除する必要があると判断した」とあります。

この談話に対するホメオパシー団体の反論が毎日新聞に「欧米の実績で分かるようにホメオパシー療法は効果が科学的に証明されている」と・・・。いやいや、欧米でも被害者が出て問題になっているのだから、そこは真摯に受け止めないといけないのでは?と思ってしまいました。

たぶん、ホメオパシーを推奨している人たちから「効果があることが知られると困る、製薬会社や医師達がホメオパシーを潰そうとしている。」とか反論があるかもしれません。が、信じた人たちの生命に危険があるかもしれないから「認められない」っていう談話は真っ当に思えます。。。海外のアメリカオレゴンでの医療ネグレクトインドでの死亡・失明ホメオパスを信じた癌患者の末路オーストラリアの腸閉そく、みたいな酷い例が日本で起ころうとしていたら止めるべきだと思います。(既に何件か出てしまっていますし・・・。)

そしたら、「ホメオパシーや統合医療の効果、厚労省で研究へ」とか・・・。うーん。。。そんなことより、早く認可しなければいけない薬とか、ごちゃごちゃの年金とか、やることは一杯あるんじゃ。。。TBSラジオで取り上げられて、民主党議員さんが発言しているのがituneで聞けます。

ホメオパシーの良い部分は、時間をかけて話を聞くという部分にあるように思います。でも、それが通常医療や現代科学から遠ざけてしまうのだとしたら、悲しいことだと思うのです。

フェルマーの最終定理

久しぶりに本を読んで泣きました。しかも、その本が数学の本・・・。数学の本といってもどちらかというとノンフィクション。フランス語を始めたし、フランス語って数字はややこしいのに有名な数学者を沢山排出してるよな~って興味本位で読み始めたのに、おもしろすぎる。

「フェルマーの最終定理」っていうのは、17世紀、フランスのお役人だったフェルマーが、古代ギリシャのデオファントスの「算術」の2巻の余白に

x^n + y^n = z^n  nが2よりも大きいときに整数解は無い
cuius rei demonstrationem mirabilem sane detexi. Hanc marginis exiguitas non caperet.
私はこの命題の真に驚くべき証明を持っているが、余白が狭すぎるのでここに記すことは出来ない。

と書き記した定理(予想)のことです。一見、ピタゴラスの定理の2乗がn乗になったダケに見えるこの定理は、1993年にアンドリュー・ワイルズによって証明されるまで、三百年にもわ渡って、多くの数学者を悩ませました。

数学者がいかにその証明が厳密であるかを重んじるとか、証明されないのではないかと思われていた定理に多くの数学者が関わり、フェルマーがこの定理を書く前に数学の世界で起こった出来事、例えば、√2のために殺されてしまったピタゴラスの弟子、失われたアレクサンドリアの図書館の書物達がインド、イスラム世界に渡ることで生き残り、数学書「算術」がフェルマーの手元に届き、余白にフェルマーが定理を書き記します。

その定理をめぐって、一つ目の巨人オイラー、フランスの女性数学者ソフィ・ジェンマン、フランス革命に翻弄された過激なエバヴァリスト・ガロア、そして、谷山豊、志村五郎などなど。モザイクの様に歴史の中にちりばめられた数学者達の証明や公式や予想が、ワイルズが少年時代に夢見た「フェルマーの最終定理」を証明することが叶うまでに、見事に1つの絵画か楽曲のように調和してゆきます。

最近では、証明をするのにスーパーコンピューターに計算させる力技が使われたりしているようですが、人間が考え、導き出していく過程は感動的で素晴らしいと思うのです。数学の美しさとか、やっぱりアホな私にはイマイチ理解できないけど、勝手に無味乾燥なモノだと数学を誤解していたと反省しました。
フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

吸血鬼にされた公爵夫人

世界まる見え!テレビ特捜部でヨーロッパの吸血鬼パニックをやってました。世継ぎが生まれないことを気に病んだエレオノラ・アマリー公爵夫人が、悪魔の力があるとされていた狼の乳を飲んで41歳で世継ぎをもうけます。ところが、夫である公爵が急死、親族からは悪魔の力を信じている女に世継ぎは任せられないと息子も奪われてしまいます。

悲しみから体調を崩した公爵夫人は、当時の中心的な療法であった瀉血を施されますが、一向に回復せず、公爵夫人はさらに怪しげな薬を買いあさるようになります。努力のかいなく、1741年に60年の生涯を閉じたのですが、彼女を回復させることができなかった医師達により「吸血鬼になる病気になかっていた。」と診断されてしまったために、葬儀に息子をはじめ親族の出席はなかったそうです。

また、侯爵家の墓地のあるウィーンへの埋葬が許されず、チェスキー・クルムロフの小さな教会に封印されるかのように埋葬されています。吸血鬼が町に埋葬されたことで町の人たちは大パニックになり、今でもその痕跡が発掘されるとのこと。

当時としてはめずらしく、公爵夫人の遺体は解剖され、その所見が残っているのですが、その記録によると、腹部に大きな腫瘍があり、公爵夫人はガンだったのではないかと。。。その時の医師がもうちょっと理性的だったら、瀉血療法では治らない病気だったと診断してくれたんじゃないかな~と。。。

ヨーロッパの吸血鬼伝説っていうと、エリザベート・バートリーとかヴラド・ツェペシュ公とかが有名ですが、医師の診断で吸血鬼にされちゃったとは。。。なんにでも瀉血することに疑問を持つ医師は居ただろうに。。。この200年で医学のいろんなコトがわかったんだろうな~。。。こういうこともふまえて、ベルギーで見学した元施療院のノートル・ダム・ア・ラ・ローズ ミュージアム (Musée Hôpital Notre dame à la Rose)を見たらもっと面白かったかも。。。

細菌にも嗅覚がある?

ナショナルジオグラフィック ニュースに面白い記事が出ていました。「細菌にも嗅覚がある?」という研究が発表されたとか。

「実験では、細菌のコロニーはアンモニアの気体に触れると、同じ種の個体が集まって粘性のある“バイオフィルム”を形成した。競合するコロニーとの距離が遠いほど、バイオフィルムを形成するスピードは遅くなった。これは逆に考えると、バイオフィルムを形成して自分の陣地を拡大し、近くにいるライバルとの縄張り争いを制してアンモニアにたどり着こうとしていることを示す。」とのこと。。。

バイオフィルムは身近なものでは、台所のぬめぬめとか歯垢で、そのネバネバの中で微生物が共同体を形成しています。「もやしもん」の中で、ヒトの腸内のお花畑(腸内フローラ)以外では、菌達は自分たちが繁栄することしか考えていないので、常に縄張り争いをしているってあったのですが、バイオフィルムも利用してるんですね。。。

でも、菌に鼻があるってのはどうなんだろーって思っちゃうけど、研究が進むとアロマの抗菌とか抗ウィルスとかの作用がどんなメカニズムか解明されるのかな。。。

ラベンサラの名称変更になったのね。。。

今頃。。。と言われるかもしれませんが、たまたま健草医学舎のホームページを見ていたら、「ラベンサラの商品名をラヴィンツァラに変更致します。 変更点は名称だけで、原料となる植物、蒸留部位、内容成分は変更ありません。」ってお知らせが。。。

たまに、原産地や名称の変更があったりするので注意しなきゃなんですが、ラベンサラに慣れてたから気を付けないと。。。ラヴィンツァラ、ラヴィンツァラ、ラヴィンツァラ。。。風邪の季節には大活躍してくれるとっても頼もしい精油です。去年はインフルエンザが大流行しているのに、在庫がなくてドキドキしながら手元にある精油を使ったな~。。。

すっきりとしたさわやかな香りで、けっこう好きです。

 プラナロム ラヴィンツァラ 10ml

ハイチのマザーテレサ

昨日の多剤耐性菌になってしまう遺伝子の記事を読んで、ハイチで結核と戦う須藤昭子先生のことを思い出しました。NHKのクローズアップ現代では、ハイチ地震後の現地の状況、医療事情と多剤耐性の結核菌が発生した場合にはハイチだけの問題では無くなるというお話をされていました。

医師であり、修道女である須藤先生は、所属していたカナダの修道院でハイチの成人死亡原因一位が結核であることを知り、49歳からハイチでの結核治療に尽力されてきました。

また、ハイチの貧困を解決するために、農業に力を入れようとされていた時に起こった今年1月の地震。病院の建物は倒壊し、屋外に横たわる人々。病院の水を確保するために、国連の現地機関に赴けば、申請の不備を指摘されて明日の水を確保することもままならない。現地の人たちの未来のために用意された農業用地は被災者のキャンプ場となり、農業どころではなくなってしまったのです。

しかも、病院が倒壊したことで、患者の投薬の管理が難しくなってしまい、耐性菌が発生する可能性が極めて高いとのことです。そんな須藤先生がブログをやっていらっしゃるのを発見しました。御年83歳、今も現役で活躍されているのは本当にスゴイ。

新種の細菌感染

もやしもん」の最新刊を最近購入して、やっぱA. オリゼーかわいいっ。と麹のお漬物でも食べようかな~なんて呑気に思っていたら。。。

薬剤耐性示す細菌の遺伝子、南アジアから世界に拡散の恐れという記事が目につきました。さらに、ベルギーでは死者も出たとか。もうちょっと詳しいサイトはあるかな~とNDM-1(New Delhi metallo-beta-lactamase 1)で探してみたら、The lanset.comの情報を訳したサイトもありました。。。

特定の菌というよりNDM-1の遺伝子を持つといろんな抗生物質への耐性が出来てしまうみたいなので、「もやしもん」に登場するとしたら、この遺伝子持ったとたんに凶悪な顔になるのかな。。。抗生物質に対峙する時だけ凶悪な姿を見せるのかな。。。いずれにしても、インド方面で医療機関を受診されるようなことがあったらご注意を。

「もやしもん」は農大を舞台に、菌が肉眼で見える沢木惣右衛門直保と個性的な先輩や教授や菌達が活躍?するお話。農業だけでなく、常在菌や危険な菌のこともお勉強できちゃいます。最近では絵本も出てます。。。

 てをあらおう

海外のホメオパシー問題

海外の情報は少しは漏れ聞いていたものの、日本に本格的に上陸し、市民権を得ようとしていたホメオパシー。どんな問題をはらんでいるのかは情報収集しておいた方が良いかな~とは思っていました。

助産師さんが乳児にビタミンKシロップの代わりに、ビタミンKレメディを与え、母子手帳も虚偽記載して乳児が亡くなられた件から、他の国の状況はどうなっているのか、もうちょっと真面目に探してみようと検索したら、「忘却からの帰還」というサイトに、かなりの情報が集まっていました。

その内容にびっくり。アメリカオレゴンでの医療ネグレクトインドでの死亡・失明ホメオパスを信じた癌患者の末路オーストラリアの腸閉そくとざっと見ただけでも・・・。マラリアの予防と治療にホメオパシーを使用して大変なことになったってな話しか知らなかったので、ちょっと。。。

また、William Nelsons氏が開発して、米FDAが販売を中止要請した機器についてThe Seattle Timesの記事を発見。彼のキャリアが???なことなども描かれています。こういうのって、国際的に取り締まることって出来ないのかな???

あと、英国保険省はホメオパシーの対象範囲を規定しているっていう記事も見て、ある小児科医の先生の「イギリスで病気になってはいけない」というサイトも思い出しちゃいました。日本って恵まれているかも・・・。

朝日新聞VSホメオパシー

今日も朝日新聞がホメオパシーのことを記事にしていました。代替療法ホメオパシー利用者、複数死亡例 通常医療拒む。海外の死亡例や重篤例はいくつか知っていましたが、日本でも出てたんですね・・・。反論がホメオパシー団体からも出るでしょうが、医師法違反や薬事法違反が関わってくるのかも気になります。

調べてみたら、昭和35年に「医業類似行為は、人の健康に害を及ぼすおそれのある業務行為でなければ禁止処罰の対象とはならない。」 (昭和三五.一.二七 最高裁大法廷判決)という判例が出ています。

ホメオパシーは毒を飲ませている訳ではないので、人の健康に害を及ぼしてはいないでしょうが、施した療法が人体に影響が無くても、通常の医療から遠ざけてしまうのはどうかと思うのです。

ホメオパシーで救われたという方もいらっしゃるのでしょうが、現代医学が何故発達してきたのかということを考えてみることも、大切だと思う今日この頃です。。。

助産師さんが、ビタミンK問題について助産師会の中の状況を語られたブログがあったので紹介。お産を待ちながら ホメオパシー問題について

ビタミンK欠乏症 その2

助産師さんがビタミンKの代りにホメオパシーのレメディを与え、さらに、母子手帳にビタミンKを与えたと虚偽記載し、医師の検診でビタミンKを与えられてると認識されてしまったことで、ビタミンK欠乏症の乳児が亡くなられた件から、あちこちでホメオパシーに関する記事が出ていたのでまとめ。。。朝日新聞と医師法違反についての論議にまで発展しているようです。

「ホメオパシー」トラブルも 日本助産師会が実態調査
問われる真偽 ホメオパシー療法
ホメオパシー療法、信じる前に疑いを
一連の報道について 日本ホメオパシー医学会 
日本周産期・新生児医学会 緊急声明
朝日新聞VSホメオパシー協会 治療に医師免許必要なのか巡り
ビタミンK問題: 助産院とホメオパシー

いろいろ記事やブログを見た中で、びっくりしたのが米国で重詐欺罪で起訴されるような商品でも日本で普通に販売していいんだな~と。。。高価すぎて買う人がいないから平気なのかな?

このビタミンKの問題が新聞記事を賑せる前から取り上げていた「助産院は安全?」ブログが諸事情でお引越しをされたとか。新小児科医のつぶやきに詳細が書かれていました。

それにしても、医療従事者でビタミンK欠乏症についてよく知っていたであろうベテランの助産師さんが、何故、レメディが代わりになると思ってしまったのか、母子手帳まで虚偽記載するに至ったのかの経緯が気になります。

アロマの精油は雑貨扱いだけど、レメディはどういう位置づけなのかな?と前から不思議だったのですが、食品っていう扱いみたいです。。。

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