化学

ローズマリーカンファーの神経毒性について

注意。。。ちょっと毒づいてます。。。

テレビで鳥取大学が認知症予防に
ローズマリーとレモン、
オレンジとラベンダーのブレンドを使って効果が出ている
という放送があって以来、いろんな議論があるようなので整頓。

某団体ではラベンダーは高血圧症に、
ローズマリーはてんかんを患っている人には禁忌なので、
こんなレシピをテレビで発表するなんてとんでもない!
っていう人がいるようです。。。

私はその団体のことは詳しくないのですが、
この件で、知り合いのショップのブログのコメント欄が荒れてました。

んで、私が所属するNARDでは、
成分分析して問題になりそうな成分が入っている精油と
入っていない精油を分けて使っているので、
高血圧症にラベンダーが使えないって初耳!
ラベンダー・アングスティフォリアなら問題ないでしょ。
ローズマリーはシネオールなら問題なく使えるでしょ。

ってことでプラナロムのローズマリー・シネオールが欠品になりました。

が、鳥取大学の臨床で使用したのは、
ローズマリー・カンファーなんだそうです。

え?カンファーってケトンだけど大丈夫なの???

っていう疑問には、
ケトン(カンファー)に神経毒性があるっていう論文なんて無い!
昨今の小保方論文でプロトコルが発表されていても、
現象を再現できないなら意味がないし、
ましてや、論文が存在せずに個々の団体で言ってる禁忌に意味なし!

臨床で使用した範囲では問題が無かったのでOKだと思う。(かなり意訳)

という講演を先日聞きまして。。。
カンファーに神経毒性があるって欧米ではどうなってるのか調べてみました。

まず、英語のwikiのCamphor

レオポルト・アウエンブルッガーというオーストリアの医師 が
18世紀に躁病の治療にカンファーを用いた。
という記述を発見。

欧米では古くから神経系の治療に用いたりしているもののようです。。。

で、毒性はどうかな~ってトコなのですが、
肝毒性 (hepatotoxicity)ってのはメジャーみたいですぐに検索にひっかかりました。

さらに、

アイオワ大学の化学物質安全性データシート

警告!
可燃性の固体。
目、皮膚、気道に炎症を起こす。
中枢神経に影響を及ぼす可能性あり。

Warning!
Flammable solid.
Causes eye, skin, and respiratory tract irritation.
May cause central nervous system effects.

って書いてあるのも発見。

欧米ではカンファーが中枢神経に影響があるっていうのは常識なんじゃ・・・。
とはいっても、日本のwikiにも飲み込んだ時の毒性に神経毒性の記述があるので、
アイオワ大学がどういった状況での危険性を指しているのはまでは解りませんでした。

ただ、アロマがいいって言うんで焚いてみたら、
ペットのハムスターが急死した。
そん時に使ってたのがローズマリーだった。

なんて話もあるようなので、

ちゃんと基礎研究している人が、
神経細胞にカンファー付けたらその細胞が死ぬのは当たり前、
(うーん、その方法なら他の精油でも死ぬと思う)、
ケトンの神経毒性についてちゃんとした論文が無いっていうことは、
ケトンの神経毒性は迷信に近い的な事を言ってないで、
マウスの実験もしてくれるとわかりやすいと思うのですが…。

引き続き、ケトン類の神経毒性についての論文を探そうと思います。

玉先生の化学。。

おーざっぱに、解りやすい。。。通しでみたいな。。。

化学種について考えてみた

ナード・アロマテラピー協会のアロマテラピーは「ケモタイプの精油」を使うという特色があります。

植物は同じような植物でも学名によって、育った環境によって、精油を構成する成分とそのバランスが変動します。同じ植物でも年によっても含まれる物質は変わってきます。そのため、精油を分析して、専門家が分類、同定した精油のことを「ケモタイプ精油」と呼んでいます。「ワインみたいに毎年違うって思うと解りやすいよ。」と勉強を始めた頃に教えてくださった方がいました。。。

日本で購入できる精油の中には、プラナロム社以外にも成分分析表を付けて販売しているブランドもありますが、輸入元の健草医学社では輸入してからも国内で検査をしており、商品に添付されている成分分析はロットごとに異なっています。また、無農薬の精油として輸入されてきても、国内検査で農薬が発見された場合には廃棄されるとか。。。徹底してます。

で、ケモタイプのことを、フランス語で「Chemotypes」と言うのですが、日本語で「化学種」と訳されることがあって前からちょっと混乱していました。

まだ、インストラクターの受講中だった時にみんなとランチをしていて、「ケモタイプって他の分野の研究者でも使う言葉なのかな?」というような疑問を出した方がいました。漢方の専門家でも、学名によって含まれる成分が異なることにこだわるのは一緒だけど、ケモタイプという言葉が通じるか・・・というとどうなんだろう~~~。その時にはよくわかんなかった。。。

「化学種」は英語で「chemical species」。日本語の辞書には「物質がもつ固有の物理・化学的性質によって他の物質と識別される物質種のこと。」となっています。なんのことやら。。。ってカンジですが、例えば、「水酸化ナトリウム水溶液」に含まれる「化学種」は、「水酸化物イオン」、「ナトリウムイオン」というそれぞれの「物質」のことになります。英語のchemical speciesもそんなかんじっぽいです。

プラナロム本部のホームページでは、"Botanical species"(植物の種)を特定することは大事だよ。と説明して、ケモタイプ(Chemotypes)の説明として、植物は様々な芳香分子を含んでいるから、それをラベルに書いておくことは大事なんだよ。ってな説明がされていました。

精油を選ぶ時に、ナードでお勉強した人達は、その含まれる化学物質にも思いを馳せたりするので(えーっと、私は微妙~~。。。)、化学種で分類されたケモタイプの精油って表現して、その精油ってーのは、学名、育った環境、が違うと含まれる物質も異なるので・・・と補足説明していくといいのかもしんないな~~~。。。

すごいクリームクレンザー

夕方、ぼ~~っとNHKの番組を見ていたら、「年末のお掃除にクリームクレンザーがすぐれもの!」っていうような番組をやっていました。重曹活用術をよく紹介されている岩尾明子さんの指導で、年末のお掃除がサクサク終わってました。

重曹(炭酸水素ナトリウム 塩基性 NaHCO3)とお酢(酸性)を反応させて、中和反応が起こるけど、お酢が少ないので反応に使われなかった重曹が、発生した水と炭酸でクリームみたいになります。。。(一昨日の中和反応。。。)

<<材料>>
重曹   1カップ
純石鹸  4分1カップ
お酢   大さじ 1

作り方は・・・。重曹に純石鹸を混ぜた後に、お酢を入れるるとちょっとシュワワーってなります。それを混ぜるとクリーム状になって完成。乾燥させないようにすれば、1週間ぐらいは使えるとか。。。食用の重曹を使えば、お顔のお手入れにも使えるようです。。。映像にでた岩尾さんの教室風景で使われていた精油がプラナロムのものでした。

これは凄い!と早速やってみたのですが、お風呂の蛇口にうっすら浮いてた白いカルシウム結晶が消えました。。。そのままだと、 お酢の香が微妙にするので、開封してから1年以上経過しているラベンダー・アングスティフォリアを混ぜたら香もステキ。(プラナロムの精油をお掃除に使うのはもったいないので、期限がきたものを。。。)

ラベンダーはラテン語のlavare(洗う)から来ているという説もあるし、プロバンス地方で、ラベンダーの花穂を床に撒いてお掃除しているのをテレビで見たことがあるので、お掃除にぴったりかも。。。

重曹は塩基(アルカリ)性なので、肌の弱い人は注意した方がいいんだろうな。。。細かい注意点がよくわかんないので岩尾さんの本を買わなきゃ。。。

重曹のあるくらし―掃除、消臭、洗濯、ボディケア…今日からはじめるラクチンエコ (MARBLE BOOKS)

弱酸の中和反応について

お外は雪荒れです。。。こっそり塩化カルシウムを家の日陰になるとこに撒いてみましたが、今夜、本気で降られると意味ないな~~。。。では、今日も中和です。

0.1mol/Lの酢酸水溶液を同じ濃度の水酸化ナトリウムで中和した時の中和反応について。。。酢酸分子、酢酸イオン、水素イオン、水酸化物イオン、ナトリウムイオンのそれぞれの増減についてまとめっ。

最初は水酸化ナトリウムは入ってません。。酢酸は弱酸なので、水溶液中にはほとんどイオンが出ていないと想定します。なので、それぞれの分子とイオンの量は下の図みたいなかんじ。
Photo

そこに5mlの水酸化ナトリウムを加えると、酢酸はどんどん中和のためにイオン化して、水酸化ナトリウムの水酸化イオンと酢酸の水素イオンはくっついてH2Oの水になっていきます。中和に使われなかったナトリウムイオンと酢酸イオンは増えていき、酢酸本体はイオン化されて減っていきます。
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酢酸と同じだけの水酸化ナトリウムを加えると、中和が完了します。
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中和が終わった後も水酸化ナトリウムを加え続けると、ナトリウムイオンと水酸化イオンだけが増えていきます。。。
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だから何?って言われると困っちゃうんだけど。。。弱酸の中和って日常生活で頻繁に起こってそうだから、まとめてみました~~。。。(センター過去問を図で示してみたって方が正しいかも。。。)。。。あーーー。昨日のph表と色が合うようにしとけばよかた。。。陰イオンと陽イオンってことだけに着目してたら、これでもいいんだろうけど。。。

中和ってなんだ?

酸と塩基を混ぜると、酸から放出されたH+と塩基から放出されたOH-が反応して、お互いに打ち消しあう反応が起こります。これが中和です。

中和は、使う物質がどんな物質かによって、その中和点の位置が異なります。

強酸と強塩基型→中和点はpH7 (例:塩酸と水酸化ナトリウム)
弱酸と強塩基型→中和点はpH7より大きい (例:酢酸と炭酸水素ナトリウム)
強酸と弱塩基型→中和点はpH7より小さい (例:塩酸と炭酸水素ナトリウム
弱酸と弱塩基 変化が微妙らしい・・・。他のは滴定してて急にpHがジャンプします。

ってかんじです。。。pHの表を作ってみたのでペタ!。。

Ph

どうして中和反応が気になりはじめたかっていうと、ベルギーの皮膚科学講座で、「水は塩基性(アルカリ)に傾いているので、余りお顔を水につけないようにして、弱酸性のハーブウォーターでお顔を洗うぐらいがいい。日本女性は顔を洗いすぎ!」と指摘されたので。。。

ハーブウォーターでお顔を洗うと聞いて、ムッシュHが「それはいい!どんどん使って欲しい」っておっしゃってました。。。

ヨーロッパと日本の水道水の事情も違うでしょうけど、水のpHについてもう少し意識してみようと思ったのですが、日本国内でも地域によってpHが違うようで、各地の水道水の硬度とpH値が解るサイトを発見しました。。こちら

やはり、塩基性に少しだけですがどの地域も傾いています。お風呂を弱酸性にして楽しむ方法は、まだちょっと実験をやっていないので、また後日UPします。。。

ベルギーでご一緒した方は年齢不詳の方ばかりだったのですが、その中でも、東の魔女さんが「女子大生って言っても通るんじゃないの?」と形容された方がいらっしゃいました。その方と帰りにパリの空港でお話した時に、皮膚科学講座を担当したジュリアンが指導したお手入れ方法と、同じ方法で手入れをしているとのことで、興味津々でお話を伺いました。実践している方がキレイだと、説得力がありますね。。。

ご本も頂いちゃったのですが、「メディカルアロマ」と毅然としている姿勢も学ぶところが多いな~~。。。
実践!アロマ健康法―メディカルアロマは医のアロマ

酸と塩基の3つの定理

酸と塩基(アルカリ)には3つの定理があります。

アレニウスの定理
水に溶けてH+が生じるのが酸、OH-が生じるのが塩基
NaOH → Na+ 、OH- (塩基)
HCl → H+ 、Cl- (酸)

酸から放出された水素イオンは、水溶液中では水と結合してH3O+(オキソニウムイオン)として本当は存在しています。なので、HCl + H2O → H3O+ 、Cl- って本当はなっています。

アンモニアは水溶液中ではNH3 + H2O →NH4+、OH-となっていて、電離すると赤いリトマス試験紙を青色に変色させるので塩基なのですが、分子の中にOH-を持っていないのでアレニウスの定理では説明しずらいのです・・・。で、

ブレンステッドの定義
酸はH+を与えるもの。塩基はH+を貰うもの。と定義しました。これならアンモニアも説明できちゃいます。さらに、

ルイスの定理
酸はH+を受け取る物質。塩基は電子対を与える物質。って定義もあります。。。

pHってなんでしょ

アンさんから疑問を投げかけられてから、まとめようと思っていたけど放置していた酸と塩基について整頓。。。これがアロマとかハーブとか何の関係が?って感じなんだけどね。。。

まず、pHってなんでしょ。。。
pHっていうのは、「水素イオン指数」のことで、液体にどのぐらいのH+イオンが含まれているのかを表す値です。水の分子はH2O。水素が2個と酸素が1個で出来ているのですが、イオンになるとH+(水素イオン)とOH-(水酸イオン)になります。そのイオンになっているH+の量を使うのでp"H"。。。(H+も便宜的で正しくはオキソニウムイオンだったりするみたいですが置いときます。。。pOHってのもあります。)

純水の中にもイオンは居て、25℃の時1リットルに[OH-]x[H+]=10^-14(mol/L)含まれています(モルについても今回は割愛)。言い換えると、1リットルに水素イオン、水酸化イオンが、それぞれ0.0000001モル(10^-7)含まれているってことです。でも、いっぱい0が付いていて、扱いが面倒なので(かどうか知らないけど。。。) pH=-log10^[H+]って定義されています。

上の条件の純水のH+は、pH=-log^-7(-log-7乗)。pH=7になります。で、水素イオン(H+)が多い場合と酸性、水酸イオン(OH-)が多い場合が塩基性(アルカリ性)になります。水の水酸化イオンと水素イオンの積が25℃で1リットルの時に[OH-]x[H+]=10^-14(10の-14乗)になることから、log[H+]+log[OH-]=14っていう関係が出てきます。で、便宜的に0~14の数値の間でpHがどのぐらいかを見て、水溶液が酸性なのか塩基性なのかを判断します。

25℃の時の純水はpH=7で中性ってなことになるけど、温度やいろんな条件で変化するし、水溶液中に溶けている物質によってはpH14以上ってこともあるので、あんまり深く考えないでpH測定器使うのが現実的なんだろうな~。酸性や塩基性の定義がどうやって決められたのかはまた後日まとめます。

とりあえず、酸性とか塩基性とかっていうのは、水素イオンや水酸化イオンの量によるってことで(それだけのためにこんだけ長々と・・・。)続きはまた後日。

重曹について お返事

先日の月さんの疑問について、考え方の方向が合っているかNARD Japanに質問してみました。そしたら、事務局の方が早速、丁寧なお返事をくださいました。

1.重曹の消臭効果の化学作用について
重曹の脱臭効果は吸着と中和によるものであり、精油を加えることにより精油の香りでマスキング効果も期待できますので、ご指摘の通りです。

2.精油と重曹は化学反応起こさないの?
考え方の方向性として間違っていないと思いますが、重曹と精油との化学反応については非常に複雑であると考えられますし、具体的なデータは持ち合わせておりませんので、何とも申し上げられません。

補足になりますが、テキストでは重曹の特徴として「弱アルカリ性です」「消臭や吸湿作用があります」との記載に留まり「化学反応が起こる」とは記載されていないと思いますので、「化学反応が起こる」というのは、ご友人がお勉強されたことではないかと存じます。

とこことでした。

重曹の脱臭効果

インストラクター試験以来、仲良しさせて頂いている月さんから、お電話を頂いた。お家でいよいよ、ベーシックのクラスを開講されるとのこと。。。おめでとぉぉぉ。

で、私に質問があるというのです。。。ぇぇぇぇ。。。私はまだ、ベーシックのレッスンをコンプリートしていないし、勉強家の月さんに、私が教えることなんて無いって。。。って思いつつ、聞いてみたら。

  1. 重曹の脱臭効果で起こる化学反応を生徒さんから質問されたらどうしよう。
  2. 重曹と精油は化学反応を起こさないの?

ってことで悩んでいるらしい。。。テキストには「化学反応が起こる」とだけ書かれているらしく、その反応式が知りたいらしいのだ。。。私は超てきと〜な性格なので、重曹のマイナスイオンに、汚れはたいてい+イオンなので、それがくっついて脱臭するんじゃないの?精油は化学反応式が複雑だし、揮発する分も考えると、重曹と化学反応を起こすのは微量なんじゃないの?って適当なことを答えてしまった。

重曹(炭酸水素ナトリウム)の脱臭効果には、重曹への吸着による脱臭と、中和による脱臭があるらしい。臭い物質の酸(+H)と炭酸水素ナトリウムの塩基(-OH)が反応して水が発生する中和作用が起こって臭いが消えるということのようだ。

NaHCO3(炭酸水素ナトリウム) + HCl (塩酸)→ NaCl(塩化ナトリウム) + H2O(水)+ CO2(二酸化炭素)

腐敗したような臭いは、酸性物質なので、↑の様な反応が起こっているけれど、比率として炭酸水素ナトリウムが臭い物質より多いし、重曹も塩も白いから、変化がよくわかんないんだろうな。。。発生する水も微量だから、蒸発か吸収されてしまうのでしょう。

ただし、アンモニア臭は弱アルカリ(塩基)なので重曹では消臭されにくいとのこと。それでも、臭いを吸着する分があるので、多少は消臭になるし、精油で臭いをマスキングも出来るってことなのかな?

さて、重曹と精油が反応するのか?ですが、精油のPhが5.6ぐらいで弱酸性。。。重曹は弱塩基なので反応はするんだろうけど、酸性度が強い臭いの方が中和しやすいってことかな?

ただ、カルボキシル基(-COOH)を持つ物質と重曹は反応式を見つけました。

NaHCO3(炭酸水素ナトリウム)+CH3COOH(酢酸)→CH3COONa(酢酸ナトリウム)+CO2+H2O

カルボキシル基は、キャリアオイル(油脂)にちょっと含まれるカルボン酸の官能基です。シナモンカッシアに多く含まれるアルデヒド基(-CHO)は、酸化するとカルボン酸になるので、当然、↑と同じ反応が起こると思います。

今度、重曹にアルデヒドが多いシナモンカッシア入れて、放置してどうなるかやってみようかな。。。蒸散して、残った酸化物が重曹と反応して塩が出来てるんじゃないかと思うけど、お家でどうやって調べるのかしら。。。

ってかNARD本部に、これでいいのか質問してみよう。。。